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もりの華 -hanalog-

いつでも最高の自分でいられるように!
【ことばの不可能性】

ひとは嘘をつく。

Shirotsumekusa


ひとは嘘をつくことが出来る。

ことばを使って・・・。

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心理士は、心に悩みを抱える人に
適切な問いかけをすることによって、
そのひとを知ろうとする。

求められるのは正確な答えではない。
納得させられることばでもない。

そのひと自身が、自分の中にある解決策に気がつくこと。
自分はたった一人の、
かけがえのない存在であると知ることである。



人間は神ではないのだから、
他人を完全に理解することは不可能である。

こんなことを言うと、
夢も希望もないだろうか。

完全ではないからこそ、
弱い存在であるからこそ、
優しくなれる。

そして、他人を理解しようと、
一生懸命になることが出来る。

その中で、ことばの果たす役割は大きい。

しかし、ことばは時にとても残酷で、
他人や、自分自身までも簡単に傷つける。


ひとを理解しようとする時、
ことばがヒントになることは多いし、
その人の語ることばは、貴重なものである。

でもね、
一人ひとり、
この世に生を受けた瞬間から、
誰一人として同じ道をたどることはないの。

ことばの習得は後天的なもので、
その人の性格や環境によって、
感じられる意味合いも使い方も違ってくる。



同じことばでも、人間の数だけ意味がある・・・

そういってもいいのではないかな。

うれしい。
楽しい。
悲しい。
苦しい。
痛い。


ある人にとっては1秒後には忘れるくらい意味の薄いことばでも、
ある人にとっては命に関わるくらい重要な意味を持つことばかもしれない。

私が経験して、
私の枠の中に取り入れてきた「うれしい」ということばと、
あなたの発する「うれしい」は違うかもしれないでしょ。

---------
ことばで嘘をつくことは簡単。

本当にひとを理解したいと思ったとき、
ことばに頼るのは難しい。


悲しい時、苦しい時、つらいとき、
「悲しい」と口にするよりも、
悲しい顔をする方がいい。

ひとは皆、優しいから、
あなたの瞬きの早さも、
唇のほんの少しの震えも、
握り締めた手の動きも、
敏感に感じ取ってくれるから。
心配しなくていいよ。

流れるように語ることも、
美しい答えも期待してはいないから。
心配しなくていいよ。

---------

相手が語ることばの意味は、
その人の人生全てを知り得ない限り、
完全には理解できない。


忘れてはならないのは、
自分だけの世界で、
ことばの解釈をしてはならないということ。




以前のDiaryはこちら↓
☆Old Diary☆
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【変わらないものは何もない】

パンッ・・・


乾いた音がリビングに響く。

一瞬の痛みに、笑顔も崩れないまま、
振り払えない強さで肩をつかまれる。

フロアにすべり落ちた時、
目を見開いたまま熱い涙が流れた。


お互いに愛を感じながらも、
一緒にいることを拒み続けていた彼を、
それでも一緒にいたいと抱き締めていた。

過去のトラウマで、
私を傷つけないようにと、
殻に閉じこもる彼を、
抜け出させる自信があった。


手をあげられることも、
全て許せた。

それが愛だと思った。

今でもそれが真実だと信じている。



実力にも経験にも自信のない中での大きな仕事。
プレッシャーに押しつぶされそうになりながら、
自分の生活だけを優先した。

彼の求める愛と
それに応えられないもどかしさ。

弾けそうな心を保つことが精一杯だった。


「癌かもしれない・・・」

パニックで泣き叫ぶ私を強く抱き締めた手は
初めて愛を語ったあの日より、
ずっとずっと優しかった。

何軒もの病院、手術法や評判の医師を探す彼を
自分に起きたことを受け入れられずに、
泣き喚いて拒否することしか出来なかった。

パニック症候群。
拒食症。

感情のコントロール法を忘れ、
グラスを壁に投げつけることで、
精神を保っていた。


精密検査を受ける日。
誕生日だった。

「よく頑張ったね」

優しい声が電話越しに聞こえる。

ドレスアップして、六本木のレストランへ。

けれど、心の安定が保てた時間は数時間。

素敵な音楽の流れるバーで手をつないでいても、
タバコの香りが鼻を突いた瞬間、
子供のように泣いた。

早く帰りたい。
帰りたい。
声をあげて泣いた。


「どうして私だけ?」

毎日泣き喚く私の腕をずっと握り締めていた。


ドウセシヌンダカラ!!

なぎ倒したヒーターの熱線が剥きだしになり、
それは容赦なく私の両手を焼く。


ドウセシヌンダカラ・・・

手の痛みよりも強く、
腕をつかまれ、
振りほどこうとする私に水をかける。

彼の汗ばんだ手のひらで溶けていく氷の冷たさが
私の両手に伝わる。

日曜の午後、必死に病院を探す彼に、
ごめんなさいが言えなかった。


伝えられない思い。

それはこの世に存在しないものと同じで、
伝えられなかった気持ちは、
今でも宙ぶらりんのまま。


それから彼は、同じことをした。
彼が受けた心の傷。

私が癒せなかった心の傷。

結局彼は同じことをして、
私のもとを去った。

彼は私に賭けていたと。
彼の傷を癒すのは私だと、
トラウマを消し去るのは私だと、

愛情が深まるほどに、
私を拒み続けた彼が、
私の手をとってくれた瞬間。

ドウセシヌンダカラ

決して口にしてはならなかった言葉を発した時、
彼のケロイドは再び血を流した。

ごめんなさい。

彼のトラウマは私のトラウマとなって、
重く、重く私にのしかかった。



大切な人との別れがきたとき、
あなたは何をしてあげたいだろうか?


心の病を治すお手伝いをしたいと、
そう考えるようになったきっかけは、
自分の弱さだった。

愛を感じることが出来なかった
心の貧しさだった。

全ての人間に、
必ず愛してくれる誰かがいる。

大切な人を悲しませない生き方を、
自分自身で見つけること。

これからの私の一生をかけて・・・




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精密検査から数年。
悪性細胞への変化は認められなかった。






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